葵区シニアクラブ理事 井出志津夫 さん

新たな世界にとびこみ生まれ変わった

 現在駒形地区で地域に尽くす「尽くしの会」を作られ活動している井出さん。自作紙芝居の達人でもあります。巻紙型の紙芝居の土台から登場してくる人物や風景に至るまでご自身で制作しています。歴史紙芝居の色は見る人に想像してもらうため、墨の濃淡のみで表現しています。

「尽くしの会」を作ったきっかけは

 教員退職前に通ったカウンセリング講座を通じて、自分が生徒たちと接していく中で、相手の心に寄り添うことが上手ではないかもしれないと思ったのがきっかけでした。退職後は、もっと相手の心に寄り添っていくことが重要だと感じ、また、地域の方々と切磋琢磨しながら自分の特技も活かせる居場所を作りたいという思いで、「尽くしの会」を立ち上げました。「尽くしの会」は、地域のシニアの方に自分が持つスキルを登録していただき、近隣の小中学校で伝授する活動をしています。シニアクラブの会員の方々にも「尽くしの会」に入ってもらい、子どもと接すること、心に寄り添うことを楽しんでもらっています。

子どもたちにコマ回しを伝授する井出さん
活動による変化・成長は

 退職後は同僚たちだけで趣味を広げていく道もありましたが、新しい分野に挑戦することで、各方面の先輩方から学んだり、「尽くしの会」の活動を通して人と人をつなぐことができたと感じており、生まれ変わったような気がしています。

出会いはありましたか

 活動することによって色んな出会いがあります。 葵区シニアクラブの会合にでると、当時の会長から副会長をやってくれないかと頼まれ、各地区の先輩方と知り合えました。 また、活動中に、中学校のあいさつ運動に参加してくれとオファーがきて、小学1年生だった教え子が中学校3年生へと成長した姿を間近に見られてうれしかったです。

歴史紙芝居作成のエネルギー源は

歴史紙芝居

 好奇心が強いんです。地元の史跡を見て、あれっと疑問に思ったことはまず調べて、次に現地に行き質問してみます。紙芝居の情報集めで仙台の白石や神津島まで行ったこともあります。 足を運んで調べると、当時の人々に共感して情熱が湧いてくるんです。そうすると絵が浮かんでくるし、情熱も伝わるので、面白くて続けています。

静岡の好きなところは

 商業施設・温泉施設も豊富にあり、コンパクトに都市機能が詰まっているところです。妻と温泉でリフレッシュするのが元気の秘訣です。安倍川の土手から富士山を見るのも好きです。

今後やりたいことは

 児童虐待防止活動に参加して10年になりますが、本市虐待「0」を目指しています。 また、「キンリン」という防災組織を静岡県下で広めていきたいです。4~5軒を1単位として災害の際に集合し、近所の老人に目を配り、最寄りの1単位同士で助け合う近隣同士の助け合いの仕組みです。
 現在は駒形・田町・新通地区でしか説明できていないのですが、今後は周辺の地区にも伝えていきたいと考えています。防災グッズなどもどんどん渡して近隣防災組織で初期消火活動に役立てていきたいです。

シニアクラブ活動では、自分たちだけが楽しむのではなく、志高く、活動に意味をもたせたいという考えから、古いネクタイを寄付してもらい、筆箱をつくり、鉛筆と消しゴムをつけて教育の機会に恵まれていない海外の子どもたちに送っている。
PROFILE

井出志津夫さん(昭和22年生まれ)
・60歳で退職し、町内会長
・80代の前シニアクラブ会長から、声がかかり、62歳でシニアクラブ会長就任

シニアクラブ静岡市(一般社団法人静岡市老人クラブ連合会)
〒420-0854
静岡市葵区城内町1番1号 静岡中央福祉センター3階
TEL:054-270-5236

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