成年後見制度の利用について
~静岡市成年後見制度利用促進事業~
成年後見制度とは
認知症や知的障がい、精神障がいなどにより判断能力が低下したために、介護保険サービスの利用契約や金銭管理などができなくなり、日常生活に支障が生じることがあります。
成年後見制度は、こうした判断能力が低下した方の意思を尊重し、ご本人の生活や財産を法律的に支える制度です。
成年後見人等の仕事
ご本人の思いや生活の様子を考えて、必要な手続きを行います。
- 福祉サービスや医療サービス利用のお手伝い
- 入院、施設入所などのお手伝い
- 通帳の保管や支払いのお手伝い
- 不利益な契約の取り消し など
※「成年後見人等」とは、成年後見人、保佐人、補助人のことをいいます。
※成年後見人等の仕事に含まれないもの
医療同意、身元引受・連帯保証、結婚などの身分上の行為、介護や家事など
※成年後見人等は、親族や専門職(弁護士、司法書士、社会福祉士など)、市民後見人など、ご本人にとって最も適任だと思われる方を家庭裁判所が選任します。
※成年後見人等は、家庭裁判所の決定により報酬をご本人の財産から受け取ることができます。
利用の流れ
※1 市が行う「成年後見相談会」をご利用ください。
※2 申立書、診断書、ご本人の戸籍謄本、住民票など。
※3 申立者は本人や配偶者、4親等以内の親族、市長など法律で限られています。
申立てには費用(印紙代と切手代で1万円くらい)がかかります。
● 判断能力が低下した場合に備える任意後見制度もあります。
「静岡市成年後見制度利用促進計画」について
静岡市は、認知症や知的障がい、精神障がいなどにより判断能力が低下しても、ご本人の意思が尊重され、医療や福祉などの適切な支援が受けられる環境を整備するため、平成31年(2019年)3月に、「静岡市成年後見制度利用促進計画」を策定し、一人ひとりに必要な支援を提供できる環境づくりを目指しています。
成年後見制度に関する市の取組
成年後見相談会の開催
「一人暮らしの母親の物忘れが進んできたが、通帳管理をどうしたらいいだろうか」 「頼れる人もいないし、自分の判断能力が低下した時が心配・・・。」 「定期預金の解約をしようとしたら、銀行から後見人を選任するように言われた」 「後見の申立てをしたいがどうしたらいいか」
など、判断能力が低下したために、介護保険サービスの利用契約や金銭管理などができなくなり、日常生活に支障が生じている場合は、「成年後見相談会」をご利用ください。
法律家(弁護士または司法書士)と社会福祉士の資格を持つ職員による相談会を開催しています。
成年後見相談会の内容
- 毎月3区で1回ずつ開催
- 13時~17時の間の40分程度(事前予約制)
- 相談無料
●詳しくは 成年後見相談会の概要(静岡市ホームページ)へ
令和2年夏には、常設で相談支援をおこなう「静岡市成年後見支援センター」を開設する予定です!
市民講演会の開催
成年後見制度を利用したい、興味がある、成年後見制度について知りたいという方が、成年後見制度について理解を深め、必要な場合に成年後見制度の利用ができるよう、令和元年度から市民向け講演会を開催しています。
●詳しくは 市民向け講演会の概要(静岡市ホームページ)へ
市民後見人の育成
市民後見人制度とは、弁護士や司法書士などの資格はもたないものの、社会貢献への意欲や倫理観が高い一般市民の中から、成年後見に関する一定の知識・態度を身に着けた候補者を市で育成する制度です。
静岡市では、平成30年度から2ヶ年かけて、市民後見人養成研修を行っています。
令和元年度末には、市民後見人候補者を名簿に登録する予定です。
●詳しくは 市民後見人養成研修の概要(静岡市ホームページ)へ
成年後見制度利用支援事業
- 市長による申立ての実施
- 成年後見制度を必要としても、支援者の不在等により制度の利用に至らない場合に、市長申立の適切な実施を行い、制度を必要とする人を利用につなげる取組を行っています。
- 成年後見人等への報酬の助成
- 成年後見制度の利用につながった後には、資産のない利用者に対し、成年後見人等への報酬の助成を行い、制度を継続して利用できるよう支援しています。
成年後見にかかる通知送付先変更の一括受付
市から送付される被後見人等への郵便物の宛先を成年後見人等へ変更することに関して、特定の業務について、一括して届出ができます。
その他の権利擁護支援事業
日常生活自立支援事業
市社会福祉協議会では、日常生活に不安がある人や、判断能力が十分でない利用者本人に代わって、サービスの利用の手続きや日常的な金銭管理などを行います。